多摩ニュータウンは、東京都西南部の多摩丘陵に位置する、八王子、町田、多摩、稲城の4市にわたる地域を指しています。

多摩ニュータウン開発の事業が計画されたのは昭和40年です。そして、ニュータウンへの入居は昭和46年から始まりました。この街の今は、住宅、業務、商業、教育、文化などの様々な施設により多摩地域の複合拠点としての役割を担っています。その中でも、多摩センター駅周辺は多摩ニュータウンの中心として高い都市機能を提供するために整備されました。商業施設を中心に発展してきた多摩センター駅周辺ですが、近年は業務系企業の立地も増えています。

そこで多摩市は街づくりをより進めるための制度として「多摩市企業誘致奨励制度」を設けました。内容は、市内に進出する企業に対し、1億円を上限とした奨励金の交付を最大5年間行います。支援内容は異なりますが、多摩ニュータウン地域の八王子市、町田市、稲城市にも似た制度ががあります。

2018年3月現在で、この企業誘致制度を利用し指定を受けた企業は9つあります。

株式会社グリーンワイズ・SCSK株式会社・京西テクノス株式会社・KDDI株式会社・JUKI株式会社・株式会社きらぼし銀行・株式会社野村総合研究所・株式会社長谷工コーポレーション・KDDI株式会社研修センター

ここで、八王子市と比較してみたいと思います。多摩市の人口は約15万人。八王子市は約56万人なので約3.7倍です。多摩市の指定事業所数は9、八王子市は131なので約14.5倍です。この数字だけをみると、八王子市が圧倒的に多いです。

市町村名人口指定事業所数
多摩市約15万9事業所
八王子市約56万131事業所
比率約3.7倍約14.5倍

奨励金などコストのことはもちろんですが、地盤が強い、従業員の通勤がしやすいなど様々な項目を総合的に検討した上で決めていると思います。各企業がどの部分に重点を置いて進出したのか調査してみたいと感じました。

多摩市で生まれ育った私は、この市を住む街として見てきました。しかし、企業が進出することで働く街にもなり、昼間、人々が行き交うようになっていくことはこれからの郊外の価値になるとと思います。

参考資料

・多摩市公式ホームページ 企業誘致  2020年5月27日

http://www.city.tama.lg.jp/0000004151.html

・東京都都市整備局 多摩ニュータウンの魅力  2020年5月26日

https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bosai/tama/miryoku.html

・たま広報 平成26年7月20日 1228号 一面  2020年5月26日

http://www.city.tama.lg.jp/cmsfiles/contents/0000004/4151/0720tamakouhou.pdf

・八王子市公式ホームページ 八王子市の人口統計  2020年5月27日

https://www.city.hachioji.tokyo.jp/hachiouji/jinko/index.html

・八王子市公式ホームページ 企業立地支援条例の指定事業者 2020年5月27日

https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/sangyo/002/006/002/p023072.html